映画ごときで人生は変わらない

映画大好き中年主婦KYOROKOの感想と考察が入り混じるレビュー。うっすらネタバレあり。週1〜2回更新中!

ワタシの映画遍歴〜前編・初映画体験は「ジェミニYとS」〜【映画周辺の雑記】

当映画ブログ、開設して半年ほど経ちました。最近は自分で読み返して「さすがにヒド過ぎる…」と思われる記事をリライトしたりしています。ここまでようわからん文章にお付き合いしてくださった皆様方、本当にありがとうございます。星やアクセス数がモチベーションになりどうにか続いています。

さて今回は頭と気持ちの整理のためにワタシの映画遍歴を紹介しつつ自己紹介を。いつも自己満足な記事ですんません。

記憶が確かならば初めての映画館体験は「ウィーン物語・ジェミニYとS」というたのきんトリオのトシちゃんこと田原俊彦さん主演のアイドル映画だっと思います。トシちゃんが一人二役演ったんですよ!ファンとしてはなんたるお得感!!映像体験をしたというより大好きなアイドルを観に行った、という感覚。姉に連れて行ってもらった映画館はちょっぴり大人の空間でワクワクしたなあ。当時、新聞の夕刊のテレビ欄の下に上映映画の広告が載っていて、それを見るのも楽しみでした。

中学生になると友達と「風の谷のナウシカ」 「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」「グーニーズ」などを観に行くように。場所はもっぱら立川市(東京都)の映画館。手に汗握るスピルバーグ作品はただただ楽しかったし今でも大好きです。立川の、なんていう映画館だったかしら…?と思ったらこんな素敵なサイトを見つけました。様々な街のかつてあった映画館が載っています。

hekikaicinema.memo.wiki

さて、高校生になるとミニシアターブームがやってきます。高校時代は美術部だったのですが、部室の壁には「部室でのSEX禁止!」という張り紙の横にメチャクチャカッコいい「ストレンジャー・ザン・パラダイス」のポスターが貼ってありました。この頃趣味の合う友人や美術部のみんなで観に行ったのは「ロビンソンの庭」「ボーイ・ミーツ・ガール(カラックス)」「モーリス」などなど。「汚れた血」は一人で観ました。行った映画館は渋谷のシネマライズやユーロスペース、銀座シネトパスとかのような気がしますが、元来のボーっとした性格のためか、はたまた映画の印象が強すぎたためかほとんど覚えていません。他、トリュフォーやゴダール、タルコフスキー、チャン・イーモウなど、あの映画はいい、なんて話は先輩や同級生から聞きましたがお金はないし、家にビデオデッキもなかったため想像の中で映画を楽しむのみ。この頃の冴えない青春っぷりは山下敦弘監督の「リンダ・リンダ・リンダ」が一番近いです。

大学は親の思うようなところに入れず屈折した気持ちで過ごし(←「死刑にいたる病」の大学生筧井くんそのまま!)バイトばかりしていました。そのお金で一人で映画館に通います。よく行ったのは「シネマスクエアとうきゅう」「シネマアルゴ」かな。上映映画の情報源は「ぴあ」。「アンボンで何が裁かれたか」「二十歳の微熱」「女がいちばん似合う職業」「桜の園」などなど。一方で男の子たちと「ターミネーター2」や「クリフハンガー」、ディズニー映画も観に行きましたが、多くの時間を費やして一人で観た映画のことは誰にも話さなかったんですよね。大学生活を楽しみたかったのに親の前で楽しそうにしていると嫌味を言われるので出来ない…そんな環境の中、ひねくれすぎたワタシが唯一逃げ込める秘密の場所が小さな映画館だったのかも知れません。その映画館たちも今はもうないんだよなあ…。

そしておそらく大学4年生の頃だったと思いますが、吉祥寺のバウスシアターで「ザ・グレイト・ロックンロール•スウィンドル」というピストルズの映画を観ます。どういうわけかマルコム・マクラーレンこそがカッコいい!と思ってしまい、これきっかけでエンタメ業界の裏方を目指すことになります。時は就職氷河期の始まり。就職活動したところでどうにもならんしね。(80年代〜当時の時代背景はAKIRAの回に書きました)

卒業後は無事よるべなきフリーランスに。怖いものがないのが若さの特権。バイト経験のみを武器に果敢に切り込み、セクハラパワハラ色々な目に会いましたが当時は「そういうもんだ」と碌に気にもしなかったせいか、仕事は途切れずお金を稼ぐことはできました。郊外も親も大嫌いだったのですが、すったもんだの手痛い恋愛のせいもあり27歳まで実家ぐらし。この頃は映画どころではなかったです。

映画のある暮らしを取り戻したのは一人暮らしをはじめてから。通ったのはもっぱら駅前のTSUTAYAです。不規則な生活だったので映画館にはなかなか足を運べませんでしたが、当時映画館で観た作品の中で度肝を抜かれたものといえばやはり99年の「マトリックス」。斬新な撮影技術はもちろんですが、「今ある世界は本当の現実ではない」という世界観が、ワタシがずっと考えていたことと同じで「同じ考えの人がいて、受け入れられている」ことに安心したことを覚えています。他、00年恵比寿ガーデンシアターで観た「17歳のカルテ」、しんどかったけど死水をとろうという思いで観続けた「スターウォーズ」シリーズ、ゴダール映画祭のようなイベントでオールナイトで観た「小さな兵隊」なんかが印象的。おデートで観たのは「トゥルーマン・ショー」(98)「ドリーム・キャッチャー」(03)など。なぜかハズレを引くことが多く「やっぱ映画は一人で観るもんだな」と、相変わらず一人映画を楽しんでいました。

…と、思ったより長くなってしまったので一旦ここまで。まだ書けてない映画がたくさんピックアップされてしまったわ…。まだまだ書かなくては!後半はまた後日アップします!

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