映画ごときで人生は変わらない

映画大好き中年主婦KYOROKOの感想と考察が入り混じるレビュー。うっすらネタバレあり。週1〜2回更新中!

深夜のテレビで放映していたあの映画【映画周辺の雑記】

昔は多かった…!テレビの映画枠

地上波のゴールデンタイム映画枠といえば日テレの「金曜ロードショー」しかない今では信じられませんが、20〜30年前にはどこの局でもゴールデンタイムに映画を放映していました。しかも淀川長治先生や水野晴郎先生の解説付きで、まあまあ大人向けの作品を。ワタシのようなアラフィフ世代はそんなテレビ放映をきっかけに映画の面白さを知ったわけです。

そしてもう一つ忘れてはならないのが深夜の映画枠。確か日テレで「月曜映画」だとか「映画天国」だとか名前を変えて転々と、そしてフジテレビでも「ミッドナイトアートシアター」という枠でやってたり…(って今調べたらまだ続いていました!)、深夜テレビをつけるとなんかようわからん映画をやっていて見ちゃうなんてことがありました。

そう、テレビ映画の魅力は「知らなかったし観たいとも思っていなかった」ノーマークの作品に、突然出会えることですよね。「深夜映画枠」で放映していた作品に、今でも印象強く覚えている映画が2本あります。その2本をざっくりご紹介。

愛がこわれるとき

一本目は「愛がこわれるとき」。1991年のアメリカ映画で、ジュリア・ロバーツが主演です。金持ちのDV夫から妻が逃げるサイコスリラーなんですが、なんとなく観たオープニングがとにかく面白くて一気に観てしまった記憶があります。

海辺の豪邸で暮らす夫婦。プールで水泳をする妻のジュリア・ロバーツ。金持ちの奥さんだから美容と健康に気を使ってのことだろうなと思っていたら、その奥さん、嵐の夜にヨットから海に落ちてあっけなく死亡。遺体が上がらないまま葬式もすみ、悲しみに暮れる夫はある日トイレの中に何かを見つける。それは妻の結婚指輪だった。それを見た夫、人が変わったように怒り狂い、ヤバい本性を剥き出しにする…。

もともと泳げなかったジュリア・ロバーツは夫に内緒で水泳を習い、嵐に乗じてDV夫から逃げたのです。夫が妻の企みに気づくまでの一連の流れがとても面白く「ど、どうなるんだ?!」と引き込まれ、最後まで観てしまいました。いかんせん最後は夫がサイコパスになりすぎて残念な結末だったのですが。地味だしあまり知られてない作品ですがお勧めです。

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脱出

2本目は1972年、ジョン・ブアマン監督「脱出」です。これ、同世代の方なら「トラウマ映画」として記憶に刻まれている方も多いのではないでしょうか?先日も同い年の知人とこの映画の話になり、大いに盛り上がりましたよ。ワタシは00年代に深夜のテレビで観たのですが、1979年にテレ朝の日曜洋画劇場で放映したようです。子供が起きてる時間にこの映画をやるとは、、昭和って本当に野蛮な時代ですがな。

ストーリーは、都会から来た4人の男性(ジョン・ヴォイトやバート・レイノルズ)が川下りをする中、敵意を剥き出しにした田舎の人間たちに常軌を逸脱した嫌がらせを受けて…というもの。怖いんですよ、田舎もんたちが。怖い上に気味が悪い。同じアメリカ人で英語も通じるのに未開の地に紛れ込んだ感があります。あえて言うなら「ミッドサマー」のように「顔も同じだし使う単語も同じなんで油断していたら、まったく違う文法で話している人々の中にいつの間にか紛れ込んでしまった」という怖さ。もう最初から最後までずっと嫌な気持ちなんですけど、かといって面白いので途中でやめられない。結果「ああ、なんでこんな映画観ちゃったんだろう…」って気分になります。都会では隠されている生身の人間の暗部をまざまざと見せつけられる名作ではありますが、正直もう一度は観られません…。

※アマプラ配信はありませんでした。ヨカッタ…。

それでも観たいという方はDVDありまっせ!

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ジュリア・ロバーツ作品は「エリン・ブロコビッチ」もとても面白かったです!

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トラウマ映画といえば古典ホラーの名作「エクソシスト」も思ってた以上にキツかったっす…

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