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【ソーシャル・ネットワーク】感想/「温度差」までも映ってる!?「孤独な天才」を描いた傑作!

 

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基本情報

公開年:2011年

監督&脚本:デヴィッド・フィンチャー

キャスト:ジェシー・アイゼンバーグ(マーク・ザッカーバーグ)アンドリュー・ガーフィールド(エドゥアルド・サベリン)ジャスティン・ティンバーレイク(ショーン・パーカー)ルーニー・マーラ(エリカ・オルブライト)    

上映時間:120分

あらすじ

<以下アマプラ紹介文より引用>

2003年。ハーバード大学に通う19歳の学生マーク・ザッカーバーグは、親友のエドゥアルド・サヴェリンとともにある計画を立てる。それは友達を増やすため、大学内の出来事を自由に語りあえるサイトを作ろうというもの。閉ざされた“ハーバード”というエリート階級社会で「自分をみくびった女子学生を振り向かせたい」―そんな若者らしい動機から始まった彼らの小さな計画は、いつしか思いもよらぬ大きな潮流の最中へと彼らを導く。

IT界の伝説ナップスター創設者のショーン・パーカーとの出会い、そして、社会現象を巻き起こすほどの巨大サイトへの成長。 一躍時代の寵児となった彼らは、若くして億万長者へと成り上がっていく。と同時に、最初の理想とは大きくかけ離れた孤独な場所にいる自分たちに気づくが―。

評価

公開されてからもう14年経つのかあ〜、びっくり。3回ほど観たとても好きな映画です。デヴィッド・フィンチャー作品の中でもかなり好き。実話ものが好きというのもありますが、天才的頭脳を持った一人の若者のズルと成功、そして孤独を余すことなく描いており、最後になんとも寂しい余韻が残るのが良いです。

アカデミー賞では8部門にノミネートされ、脚色賞、作曲賞、編集賞の3部門を受賞しており、世の中的にも評価されています。では以下、内容を思い出しつつ感想のようなものを。

感想

日本公開時、驚きを持って迎えられた本作。仕事関係の人と「こんな企画が通ること自体、日本ではありえないよね、すごいよねえ〜!」と話し込んだことを覚えています。なぜって、「現在進行形でバリバリ現役の人(Facebook創始者のマーク・ザッカーバーグ)の半生を、その悪事も入れつつ描く」ということが日本ではあり得なかったことだったからです。さすがアメリカやな〜って思いましたもん。

記憶が定かなら、日本で初めてのこの手の映画は2019年の「新聞記者」だと思います。当時現役の総理大臣だった安倍晋三氏にまつわる加計学園問題を追う記者の話で、原作は現在も東京新聞の記者である望月衣塑子氏。「係争中の社会問題を、批判的な目線を入れつつ創作物として描く」という企画がアメリカに遅れること10年ほどでやっと出てきたという感じでした。(この前にもあるかも知れんが勉強不足でごめん)

さて、「ソーシャル・ネットワーク」、その内容はナード(つまり「おたく」)のマーク・ザッカーバーグがハーバード大学生時代にサイトを立ち上げるところから、大きなビジネスの波に乗り巨万の富を得て、そしてそういったルートにはつきものの「お金で人間関係がおかしくなる」ところまでをも体験していく話。

冒頭、マークが付き合っている彼女にフラれるところから始まります。いつものように一方的に早口で「自分がいかに頭が良いか」「他の奴らがバカか」を捲し立てるマークに対し、彼女は「あなたがサイテーなのはナードだからじゃない。性格が悪いからよ」と言って去っていく。

いや〜、この冒頭シークエンスからノックアウトされてしまいましたよ。「早口で一方的に屁理屈を捲し立てる、(普通なら大学名だけでモテモテなのに)フラれるハーバード大学生」、これだけでマークがどんな人物かがわかります。

ちなみにマーク以外の俳優も皆、早口で喋っていますが、これ台本通りに撮ると3時間越えの長作になってしまうとのことで、苦肉の策として監督が指示したのだとか。でもそのおかげで、登場人物たちの「おたくっぽさ」「頭の良さ」が表現されています。

そしてエンディング。億万長者になったマークがFacebookにその彼女の名前を見つける。更新がないかどうか彼女のページのリロードボタンを押す。何度も何度も…。なんとも切ない終わり方です。

この作品の素晴らしさは、マークと周囲の人の「温度差」が映像的に表現されているところです。マークは、誰にも理解できない/されない天才だし、頭の中はプログラミングのことでいっぱいです。他人には興味がなく、一人見えないガラスの中にいるよう。ビジネスが大きくなると共に周囲の人は大喜びしたり、お金で揉めて悔しがったりするのですが、マークだけは表情をほとんど変えません。

中盤、象徴的なシーンがあります。「Facebook登録者数、〇〇万人達成!」みたいな場面。オフィスの外では花火が上がり、社員たちも大はしゃぎでお祭り騒ぎになります。この花火をマークはオフィスの中で見ている。いつもと変わらないぼんやりした表情で。彼の目線では花火は窓に遮られ音もなく開きます。〇〇万人達成!も彼にとっては通過点でしかないし、パーティーにもお金にも興味はないのです。ないどころか、「そんなものに喜んでいる人たちが不思議に見える」のではないでしょうか。

実際のマーク・ザッカーバーグがどんな人かは知らんけど、同作のマークは見ているほうが切なくなるチャーミングな人物でした。「孤独な天才」って、創作物にありがちなキャラクターですけど、リアリティを持たせつつ表現するのは難しい。その難しいところが上手くいってるな〜、と唸るばかりです。

ちなみに今回この作品を取り上げたのは、マークを演じてすんごい良かったジェシー・アイゼンバーグが監督・脚本・製作・主演を務めた「リアル・ペイン〜心の旅〜」が1/31〜公開されるからなんですよ!多才な人なんですね〜。こちらも観に行ったらレビュー書きますね!

2025/2/1追記:観てきましたよ〜。レビューはこちら!

kyoroko.com

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