映画ごときで人生は変わらない

映画大好き中年主婦KYOROKOの感想と考察が入り混じるレビュー。うっすらネタバレあり。週1〜2回更新中!

【恐怖の報酬(Netflix版/フリードキン版)】それぞれ感想/おすすめはフリードキン版です!

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恐怖の報酬(Netflix版)の基本情報とあらすじ

基本情報

公開年:2024年

監督:ジュリアン・ルクレルク

脚本:アミド・リウア ジュリアン・ルクレルク

キャスト:フランク・ガスタンビドゥ アルバン・ルノワール アナ・ジラルド ソフィアン・ザマニ

上映時間:104分

あらすじ:<以下Netflixの紹介文より引用>

大勢の人々の命を脅かす油田火災が発生。大惨事を防ぐために集められた最強チームがニトログリセリンを積んだトラックで危険な砂漠地帯をひた走る。

恐怖の報酬(フリードキンのオリジナル完全版)の基本情報とあらすじ

基本情報

公開年:1978年(92分の「短縮版」が公開された)

監督:ウィリアム・フリードキン

脚本:ウォロン・グリーン

キャスト:ロイ・シャイダー   ブリュノ・クレメール フランシスコ・ラバル アミドウ

上映時間:121分

あらすじ:<以下DVD紹介文より引用>

南米奥地の油井で大火災が発生。祖国を追われ、その地に流れてきた4人の犯罪者は、ひとり1万ドルという「報酬」と引き換えに、わずかな衝撃でも大爆発を起こす消火用ニトログリセリン運搬を引き受ける。2台のトラックに分乗した男たちは、火災現場まで道なき道を300キロ、ジャングルの奥へと進んでいくが、その先に待ち受ける彼らの運命とは―。

3月に「三体」を観たいがために久々にNetflixに再登録したんですよ。

〜三体レビューはこちら。すっごい面白かった!!〜

kyoroko.com

とはいえ貧乏人なんで契約は1ヶ月のみにしたんです。その1ヶ月の間にNetflixでしか観られないオリジナル独占配信を見まくってやろうじゃないの、と。Netflixには「今、日本国内で観られているベスト10」というカテゴリーがあるんですが、だいたいがいつもアニメか韓国ドラマなんです。その中に珍しく実写フランス作品の「恐怖の報酬」がありましてね。ほおお〜人気なんだ!面白いに違いない!と思って観てみたら「なんだろう…ダメじゃないけど良くもない…」ともやっとしまして。はっきり言うと面白くはない…ってことなんですわ。こんなモヤモヤを抱えたままじゃ眠れないぜ!!とお口直しに今度はアマプラでフリードキン完全版を観たらこちらは大変面白かったです!っていう話です。

「恐怖の報酬」元祖は1953年版!

この「恐怖の報酬」、元祖は1953年のアンリ=ジョルジュ・クルーゾー作品。カンヌでグランプリ、ベルリンで金熊賞を受賞した名作だそうです(未見です)。これを「フレンチ•コネクション」「エクソシスト」でお馴染みのウィリアム・フリードキン監督がリメイク。日本では1978年に公開されましたがこれは92分に短縮されたものでした。なんでも当時「スター・ウォーズ」の大ヒットと重なって興行が思わしくなかった上、批評も賛否別れるものだったので30分もカットされてしまったのだとか。しかし2013年、フリードキンの執念により「オリジナル完全版」を完成させたところ世界中で大絶賛。フリードキンは「フレンチ•コネクション」が超絶面白かったんですが「それより面白い!」という噂だったもので、アマプラの「マイリスト」に入れて「いつか観よう」と思っていたわけです。

恐怖の報酬Netflix版感想(ネタバレほぼなし!)

でも今人気なのはNetflix版ですよね?ってことで先にこちらを観てみました。話のベースは「下手に振動を与えると大爆発する超危険物ニトログリセリンを4人の命知らずがトラックで運ぶ」というシンプルなもの。舞台は砂漠が広がる南米(24/5/5訂正:北アフリカあたりでは?というご指摘いただきました)の発展途上国。トラックは2台でメインとなるのは4人の運び屋。全員が外国人。うち1名が女性です。冒頭に「この4人はなぜこんな危険な仕事をするのか?」という理由が明かされます。4人のうち2人は兄弟で、チンピラの弟のせいで兄貴は刑務所暮らしをしています。この2人の目的はお金と出国。捕まっていないだけで弟もお尋ね者なので出国できない。この危険な仕事をやり遂げれば、出国と多額の報酬が約束されているのです。残る2人ですが、1人は火災事故を起こした油田会社の人間。コイツは金のことしか考えてないです。もう1人の女性はNGOの医師。ニトロの爆風で燃え続ける油田を鎮火させることはすなわち人命救助になるので参加。いや〜、この女性が問題でして。モヤっとする部分を言い出したらキリがないんですけど、一番はこの女性のウザさです。感情的にギャンギャンと喚く。共に走る仲間に対してて感情的になって「あんたが死ねば良かった」とか言ったりさ。これ80年代のアドベンチャーもので足をひっぱる女性みたい。4人のうち1人をわざわざ女性にして、かつその女性にこの役割をさせるなんてあんまりです。フランス映画ってまだそんな感じ?ってちょっと驚きましたよ。

一方良かった点といえば、冒頭のキレのいいアクション。あと兄弟の関係性はしんみりしてなんかいいなと思いました。

そしてラスト。観客を物悲しい気持ちにさせるのは元祖も2本のリメイクも同じなんですが、「いくらなんでもそりゃないだろうよ…」とエンドロールで何故か笑けてしまいましたわい。ネタバレ回避のため詳しくは触れませんが。

つまらない!とまでは言いませんが「ぬるい!」と思い、未見だったフリードキン版はきっとこんなもんじゃないはずだ!!と続けて「恐怖の報酬 オリジナル完全版」を今度はアマプラで観ることに。(Netflixでは観られません)

恐怖の報酬 オリジナル完全版(ウィリアム・フリードキン監督版)感想

Netflix版が灼熱の砂漠地帯だったのに対しこちらは雨のジャングル。舞台は同じ南米です。「ニトロを4人で2台のトラックに分けて運ぶ」というベースのお話は同じ。異なるのは4人が全員男性で、かつ外国で犯罪を犯したあげく流れ流れて、地の果てのタコ部屋のごときこの国にたどり着いたということです。はなっからワクワクしますね。で、またコヤツらのいるホテルだか寮だかが汚ったねえったらない。もう日常が地獄ですよ。

フリードキンは「エクソシスト」でもそうでしたが、「このキャラクター達は何故こういうことをするのか?」が納得できるような話を前半に時間を取ってきっちりと描くんですね。ワクワクドキドキするメインのパートは「ニトロをトラックで運ぶ」部分なんですが、その前に4人それぞれの「この仕事にたどり着くまで」の物語を半分近くの尺を取って描いています。派手なシーンを観せるまでが長い脚本って古く感じますが、これはこれで味がある。待てない視聴者を相手にするテレビドラマと違い「映画」っぽくてワタシは好きです。んで、4人がそれぞれの国でした「やらかし」と、流れ着いたこの地での地獄の如き生活が延々と映されます。そりゃあどんな危険を犯したって、カネを得てこの国から出たいわな。そう、全員の目的が「カネと出国」なんです。自分のことしか考えてないシンプルさがとても良いです。だからこそ絶対に諦めない姿勢に胸を打たれたり、うっかり生まれてしまった友情のようなものにジーンときたりするわけですよ。

…と考えるとNetflix版の一番の敗因は「人命救助」を目的に入れちゃったせいじゃないかなあ…。

もしかしたら前半で離脱してしまう人もいるかもしれませんが、後半のニトロ運搬は画面を正視できないほどハラハラして大変面白かったです!こちらはおすすめです!クルーゾーの元祖版も観たい!そのうち観たらまたご紹介します!

人生変わった度

★★

ロイ・シャイダーってこんな格好よかったっけ?!

「恐怖の報酬 オリジナル完全版」はアマプラで観られます〜。2024/4/5現在レンタル料550円かかります!高い!でも面白かった!

アマゾンプライムは30日間無料体験できます。ここから申し込みに飛べます〜。

アンリ=ジョルジョ・クルーゾー版「恐怖の報酬」もアマプラ特典(無料)で観られます!

恐怖の報酬(字幕版)

恐怖の報酬(字幕版)

  • イヴ・モンタン
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Netflix版はネットフリックスでどうぞ!下記は2023年6月に書いてその後何度か追記している「アマプラとネットフリックス入会するならどっち?!」という記事です。また状況変わっているように思うので改訂中!

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フリードキンの傑作ホラー「エクソシスト」レビューはこちら。思ってたような怖さとは違ったよ!

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