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映画大好き中年主婦KYOROKOの感想と考察が入り混じるレビュー。うっすらネタバレあり。週1〜2回更新中!

【デューン 砂の惑星 PART2】評価と感想の追記/驚きの撮影エピソードと3への期待(パンフレットから)

デューン 砂の惑星 PART 1・PART 2のパンフレットです

前回評価と感想を書いた際「パンフレット読んだら追記しますね!」と書いてから4日。まだまだ興奮冷めやらぬ「デューン 砂の惑星 PART2」でございます。

前回記事はこちら↓基本情報やあらすじはこちらでどうぞ。

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さてこの「デューン 砂の惑星 PART2」。日本では実写SFはあまりウケないそうで興行収入も芳しくなく2週目にして上映スクリーンが減ったというニュースを耳にしました。

稚拙なモノではありますがワタシも映画ブログを始めて1年ちょっと。公開中の映画のことを書くとヒットしてるかどうかアクセス数でだいたい分かる…、ということに気がつきました。しかし今作はなぜかヒットしていないのにアクセスが増えています。まさかみなさんネットを漁って分かったフリして映画は観ない…なんて残念なことしてるのではあるまいね?!今作の素晴らしさは体験しないと分かりませんよ?!年に1回しか映画館に行かないという方にも、その貴重な1回にぜひおすすめします!

というわけで、大変読み応えのある今作とPart1のパンフレットから「読んだら観たくなる!」「ツレに教えたくなる!」小話をいくつかピックアップしてみました。

繊細!映画職人の世界

解説で面白かったのは映画作り職人たちの様々な技。この世にあるものを使って「この世にない世界」を作り上げるのですからそりゃあ腕がなりますわね。

①砂職人の技

砂の惑星を覆う大規模な砂嵐。スクリーンいっぱいに舞う砂は今作の醍醐味の一つです。この砂嵐を作ったのは特殊効果班。ロケ地のヨルダンの砂漠と同じ色合いの「細かい粉」を調達。粉をさがすのに10週間を費やしたとか…(白目)。色が完全に一致し、空中をよく舞う粉で、しかも役者が吸い込んでしまうから身体に悪くないものでなくてはならない…。結局、普通は化粧品に使われる天然素材になったそうです。

②音響職人の技

ドゥニ・ヴィルヌーブ監督が音響チームに伝えた注文は「ドキュメンタリー」。架空の世界だからといって現実とかけ離れた音がついていてはダメ。観客はどんなに荒唐無稽な世界でもスクリーンから聞こえてくる音は「本物」、と捉えるのだそうです。そのため音響チームはサハラ砂漠に飛び、風が弱い日、強い日など様々な砂の音を収録。さらにサンドワームの口が閉じる際の音は電車の連結音を使ったのだとか!

③光職人の技

撮影監督の話。美しく、しかし地球ではないと感じさせるデューンの風景。撮影監督は太陽の動きとロケ地の写真測量を行い、それをソフトに組み込み1日の異なる時間に光がどう刺すのか割り出していったのだそう。撮影はその精密なパズルを元に行われたわけ。

SF映画ってこんな地道な作業を繰り返して「大掛かりな嘘」を作るのです。自分がスタッフの一員だったとしたら…と考えるとゾッとしますが、苦労の分、完成した時の感動は大きいんだろうね。

発見!PART3ではアレを観られる?!

1も2もパンフに「用語解説」が載っています。当然被っている部分もあるんですが、ふむふむと読んでいたら気がついてしまったんですよ!大好きなサンドワームに関しての重要な記載を!

まずPART1のパンフレットの「サンドワーム(砂虫)」の解説。

アラキスの砂漠地帯に生息する危険な巨大生物。最大のものは体長400mにも及ぶ。周期的な音に敏感に反応し、人から香料採掘機器まで、あらゆるものを飲み込んでしまう。詳しい生態は不明だが、香料(スパイス)の発生に関わっているらしい。(以下略)

え、「香料(スパイス)の発生に関わっているらしい」って何…?映画の中では触れられていませんでしたよね?(見落としてる?!)

そしてさらにさらにPART2のパンフの、今度は「香料(スパイス)」の解説にこんな文言が!!

(前略)

この世界に不可欠な最も貴重な物質。中毒性を持つが、フレメンは食事や薬、宗教行事での幻覚材としても使用。アラキスが唯一の産出地で砂虫の前形態である<小産砂>の排泄物が香料の元になる。

まてまて。【砂虫の前形態である<小産砂>】とな?!実はPART2にはサンドワームの幼虫が出てくるんですけど、小さくてもちゃんとサンドワームの形をしていました。前形態ってことはその前は違う形だということですよね?!

うわ〜!もしかして?!PART 3では?!その前形態が観られるかも?!

期待!いつになるか分からないけどPART 3、首を長くして待っています!!

その他、PART2のパンフレットの中の映画評論家の松崎健夫さんによる「命の等価交換によって<生と死>を描く異邦人の映画監督」というコラムも大変面白かったのでした。今回はパンフ買ったかいがありました!

PART1のレビューも置いておきますね!

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ワタシはこれでヴィルヌーブにハマりました!同じドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の傑作SF「メッセージ」レビューはこちら!

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