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【ヴァチカンのエクソシスト】感想(ネタバレあり)と評価/黒歴史を暴露する悪魔の恐怖を体験せよ!

 

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基本情報

公開年:2023年

監督:ジュリアス・エイヴァリー

脚本:マイケル・ペトローニ(英語版)エヴァン・スピリオトポウロス

キャスト:ラッセル・クロウ(ガブリエーレ・アモルト神父)ダニエル・ゾヴァット(トマース・エスキベル神父)アレックス・エッソー(ジュリア・バスケス)フランコ・ネロ(教皇)ピーター・デソウザ=フェイオニー(ヘンリー)ローレル・マースデン(エイミー)

上映時間:103分

あらすじ

<以下公式サイトより引用>

1987年7月――サン・セバスチャン修道院。

アモルト神父はローマ教皇から直接依頼を受け、憑依されたある少年の《悪魔祓い》(エクソシズム)に向かう――。変わり果てた姿。絶対に知りえないアモルト自身の過去を話す少年を見て、これは病気ではなく“悪魔”の仕業だと確信。若き相棒のトマース神父とともに本格的な調査に乗り出したアモルトは、ある古い記録に辿り着く。中世ヨーロッパでカトリック教会が異端者の摘発と処罰のために行っていた宗教裁判。その修道院の地下に眠る邪悪な魂――。

全てが一つに繋がった時、ヴァチカンの命運を握る、凄惨なエクソシズムが始まる――

ラッセル・クロウ扮するアモルト神父がランブレッタ(イタリアのスクーター。かわいい)に巨体を沈めて疾走するビジュアルが気になっていた「ヴァチカンのエクソシスト」、遂に観ました!よく言えば思ってた通りの面白さ!悪く言えば予想を超えない程度の面白さ!でありました。103分という短さも手伝ってちょっとした暇つぶしなんかにぴったり!誰が観ても面白い(注・12歳未満は保護者の指導が必要なPG12です!)「ちょうどいい」作品だと思います。あまり怖くないですが、血はドブドブ出るので苦手な方はご注意を!

では以下、1973年の元祖「エクソシスト」と比較しつつ感想です〜(注意!ネタバレありです!)

感想・元祖エクソシストと比べてみると…?

原作は違うけどどちらも実話ベース!

1973年世界的ヒットとなりカトリック教会用語だった「エクソシスト=悪魔を祓う神父」という言葉を世に知らしめた映画「エクソシスト」。

※感想とあらすじはこちらです。

kyoroko.com

さて、50年前のこの作品、原作は同作の脚本家でもあるウィリアム・ピーター・ブラッティが書いた小説。1949年の「メリーランド悪魔憑き事件」を報じた新聞記事を下敷きにして書いたものです。メリーランド悪魔憑き事件は14歳の少年の身に奇怪な出来事が起き、イエスズ会の神父たちがその身から悪魔を追い出す壮絶な戦いをした…という実際にあった出来事。(興味のある方はぜひ検索してみて下さい!「その後」も含めて面白い話ですよ、ふふふ…)

一方の「ヴァチカンのエクソシスト」、こちらの原作はヴァチカンの教皇に仕え、生涯数万回もの「悪魔祓い」をした実在の神父、ガブリエーレ・アモルトの回顧録「エクソシストは語る」。

※面白そうだな読みたいな、と調べてみたらトンデモないお値段がついていました…

そう、まさかと思いますがどちらも「実話もの」なのです。アツい!!(なにぶん信仰が関わるところなんで本当に「実話」と思うかどうかは個々の判断になりますが…。)

あのリスペクトシーン!

さて「ヴァチカンのエクソシスト」は、元祖「エクソシスト」に比べ、キャラクターは洗練されてるし、取り憑かれた少年少女の恐ろしい形相もリアルだし、スペクタルシーンもプラスされ観客の満足度は高いことでしょう。

それでも元祖エクソシストはオカルトといういわば「イロモノ」ながらもアカデミー賞10部門にノミネートされ、脚色と音響で受賞もしている名作。「ヴァチカン」にはオマージュらしきシーンがありました。

一つは、突然の「蜘蛛女シーン」。「ヴァチカン」で悪魔に取り憑かれるのは少年ヘンリー。家族である姉のエイミーと母のジュリアは神父たちとともに必死に悪魔と戦います。その悪魔祓いの最中、取り憑かれてしまうエイミー。そして唐突に蜘蛛のように四肢をカクカクさせ壁や天井をはいまわります。かなり気持ちの悪い動きでホラー映画としては満点ですが、あまりに唐突でして。ずっと取り憑かれてるヘンリーだってそんな動きせえへんかったやん?急にどうした悪魔?…これ考えたら「エクソシスト」のディレクターズカット版で入っている「ブリッジ階段下り」へのオマージュなのでは?と。ブリッジ階段下りが「スパイダーウォーク」と言われていることからも想像できますね。

そしてもう一つ。

元祖「エクソシスト」の感想記事にも書きましたが、「エクソシスト」では最後、2人の神父が亡くなります。一人は悪魔祓いの儀式中に心臓を痛め、もう一人は悪魔を自分の身に乗り移らせた上で飛び降りて自殺。これ、悪魔が完全勝利したバッドエンドだと思うじゃないですか?ところが脚本家は「教会が勝利したつもりで書いた」という真実にびっくりしました。

さて「ヴァチカン」でもさすがのラッセル・クロウ神父も「最強の悪魔」には敵わず、元祖と同様自分に悪魔を乗り移らせた上で首とくくろうとします。でも出来ない。もう一人の若手神父と共に戦い抜くスペクタルシーンを経て2人とも生還、最後は穏やかにかつ、次の戦いを予感させて終わります。

オマージュとは違うかもですが、元祖を踏まえつつより分かりやすく教会の勝利を、そしてベテランと若手、2人の神父のバディものとしての爽やかさを表現しているように思えます。

本当に怖いのは悪魔の心理戦

さて元祖も「ヴァチカン」もそうですが「エクソシストもの」の面白さと怖さとは、悪魔に取り憑かれた人が変わり果ててた姿で襲ってくる所ではありません。では何か?悪魔の心理戦です。

悪魔は神父の「後ろめたい出来事」を暴露して心理的に揺さぶってきます。「絶対に人には知られたくない、過去のやらかし」を皆の前で暴露されるんですから、たまったもんじゃない。元祖「エクソシスト」の神父は「精神を病んだ母親を一人ぼっちにし孤独死させてしまった」ことを、「ヴァチカン」のラッセル・クロウ神父は自分一人生き残ってしまった戦争の傷、そして悪魔祓いに失敗して少女を死なせてしまったことを悪魔に責められます。(しかも他の人がいる前で)。さらに「ヴァチカン」でラッセル・クロウ神父の相棒になる若きトーマス神父はヤバめの性癖を暴露されます。(何度も言いますがみんなの前で!!)当然映画なのでこの神父の中の「嫌な思い出」は映像化されて観客に迫ってきます。嫌ですねえ…。本当に悪魔とこんな戦いをしているとしたらエクソシスト様には頭が下がります…。

同時に、「悪魔祓い」という素材をもとに、その恐ろしさを「黒歴史を暴露してくる悪魔」という“時代が変わっても人が本当に怖れるモノ”に絞った元祖の脚本、やっぱすごいよなあ〜と思ったのでした。

人生変わった度

覚悟のいる仕事ですな…

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「字幕と音声」で切り替えれば「吹替版」が観られます!

1973年版元祖「エクソシスト」はアマプラ会員特典で観られます〜。

エクソシスト(字幕版)

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