映画ごときで人生は変わらない

映画大好き中年主婦KYOROKOの感想と考察が入り混じるレビュー。うっすらネタバレあり。週1〜2回更新中!

【ゴジラvsコング】感想/日米の怪獣観の違いと小栗旬の白目の件


ゴジラvsコング Blu-ray2枚組

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基本情報

公開年:2021年

監督:アダム・ウィンガード

脚本:エリック・ピアソン

キャスト:アレクサンダー・スカルスガルド(ネイサン・リンド)レベッカ・ホール(アイリーン・アンドリューズ)カイリー・ホットル(ジア)小栗旬(芹沢蓮)

上映時間:113分

あらすじ

<以下公式サイトより引用>

モンスターの戦いによって壊滅的な被害を受けた地球。人類が各地の再建を計る中、特務機関モナークは未知の土地で危険な任務に挑み、巨大怪獣の故郷<ルーツ>の手がかりを掴もうとする。そんな中、ゴジラが深海の暗闇からその姿を現し、フロリダにあるハイテク企業エイペックス社を襲撃、世界を再び危機へと陥れていく。ゴジラ怒りの原因は何なのか。エイペックス社CEOのウォルター・シモンズ(デミアン・ビチル)はゴジラの脅威を訴える。モナークとエイペックスは対抗措置として、ネイサン・リンド博士(アレキサンダー・スカルスガルド)やアイリーン博士(レベッカ・ホール)のチームを中心に、コングを髑髏島<スカルアイランド>から連れ出し、怪獣のルーツとなる場所を探ろうとする。人類の生き残りをかけた争いは、ゴジラ対コングという最強対決を引き起こし、人々は史上最大の激突を目にすることとなる。故郷を求めるコングと唯一心を通わせる少女ジア。一方、ゴジラを信じ、その真意を探ろうとするマディソン(ミリー・ボビー・ブラウン)と級友のジョシュ(ジュリアン・デニソン)、そしてエイペックスの陰謀説を唱えるバーニー(ブライアン・タイリー・ヘンリー)は行動を共にゴジラを追う。人類になす術はないのか―― 。エイペックスの研究員で故芹沢猪四郎博士の息子である芹沢蓮(小栗旬)の秘めた想いや目的とは?怪獣を取り巻く人間たちの思惑が錯綜する。ゴジラとコング、彼らは人類の味方か、人類の脅威か。自然界最強の力の衝突する、地球の存亡を委ねた壮大な戦いが始まった。 彼らはなぜ戦うのか―。果たして、この頂上決戦の勝者は―― 。

公式サイトを見たら意外にしっかりした「あらすじ」が書いてあってびっくりしました。先週の金曜日(2023/10/20)にアマプラで配信が始まった「ゴジラVSコング」、劇場で観たのですが、映画館を一歩出た途端全てを忘れたもんで、再度鑑賞。しかし…あれ?2日前に観たばかりなのにほとんど何も思い出せないぞ?…ってなくらい全てを忘れさせてくれる巨大生物バトルです。ではでは感想など。

感想

日米「巨大生物観」の違い

「恐怖の巨大怪鳥ギャロン!ギアナ奥地落差1000メートルの大滝ツボ洞穴に原始怪獣を追え!!」「衝撃!魔境ボルネオ島奥地に幻の巨大獣人を追え!!」

これ、大人気シリーズ川口浩探検隊のタイトルです。巨大怪鳥に巨大獣人ですってよ、奥さん!ワクワクしますわあ〜。…さて、こんな例を挙げるまでもなく、人は巨大生物に惹かれるものです。なぜでしょう?人智を超えたものが存在して欲しい、人が絶対に敵わないと思えるとより良い、というその思いは神への愛慕にも似ている気がします。けど全ての人類がそう思うとは限らないようでして。この映画を観ると、怪獣に対する感じ方が日本とアメリカでは決定的に違うんだなあってことが分かります。

「ゴジラVSコング」は「モンスター・ヴァース」シリーズの第4作目。2作目の「キングコング髑髏島の巨神」が70年代B級シネマっぽくて面白かったもんで全て観ているんですが、監督もそれぞれ違うしテイストもバラバラという不思議なシリーズです。今回の「ゴジラVSコング」は、はっきり言ってお話はむちゃくちゃ。見どころはコングと心を通わせる女の子がかわいいってところと、小栗旬の白目と、ゴジラとコングのプロレスです。そう、プロレスなんですよ。完全な見世物。

大きなものを画面の中で大きく見せるっていうのは案外難しい。下から煽って全体像をギリギリまで見せないとか、東京タワーみたいな誰もが知っているランドマークと並べて見せたりなんていうテクニックがありますね。そしてこのカメラ位置は「怪獣をどう捉えているか?」という思考そのものを表していたります。例えばシン・ゴジラの場合。下から煽ったり、自衛隊のヘリからの目線だったり、遠くの建物の上から見ていたり。つまり多くのショットが「生身の人間の背丈から観た巨大生物」なわけです。

対する「ゴジラVSコング」。終盤、香港で2頭が戦うのですがカメラはドローンのように周囲を周り、アニメのコマ割りのようにしっかり「見どころ」を見せてくれる。最高のカメラワークで楽しめる「テレビで鑑賞した時の格闘技」です。

そう、異形の仏様を見慣れており、八百万の神を受け入れている日本人からすれば、巨大生物は神の一種です。どこかに畏怖の念がある。しかし一神教であるキリスト教を信仰するアメリカ人にとって巨大生物は単なる巨大生物。それ以上でも以下でもないから見世物にできるんですね。ちょっと話は飛びますが、アメリカのエンタメ産業が強いのはこの「神はキリストのみだからその他の全てを見世物に出来る」という精神から来ているように思います。

とはいえ、それはそれで面白かったです。メカゴジラも観られたし!

そしてもう一つ気になったのが小栗旬の扱いです。

ゴジラのバーターに見える小栗旬

前回まで出演していた芹沢猪四郎博士(渡辺謙)の息子役として登場した小栗旬。前作「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」で芹沢猪四郎博士は亡くなっているんだけど「芹沢博士」って言うからてっきり若き日の芹沢猪四郎博士だと思ってたら息子って設定だったんですね!

さて、その小栗旬がメカゴジラを操縦するんですが、操縦の仕方ってのがですね、前回退治したキングギドラの頭蓋骨の一つを使ってその遺伝子情報をどうのこうのして小栗旬の脳内で操るんです。…って何を言ってるのか分からないと思いますが、安心して下さい!書いてるほうも分かっていません。つまり何が言いたいかと言うと、いくら何でも日本の若手ホープ小栗旬の扱いが雑すぎやしませんか?と。完全にゴジラのバーターですよね?ケン・ワタナベはそうでもなかったのに。まあ「日本の有名俳優なんて肩書きは意味ない。ハリウッドに来たらゼロからなのよ」と桃井かおり姉さんも言ってましたし、そんなもんなんでしょう。小栗旬氏は野心も強そうなんで今後も世界目指してがんばって欲しいです!

人生変わった度

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