基本情報
公開年:2025年
監督:豊島圭介
脚本:杉原憲明
キャスト:大森元貴(鈴木=渡辺珠穆朗鳿〈チョモ〉) 菊池風磨(桐山=警備王) 中条あやみ(安西口紅〈ルージュ〉)岡山天音「#真相をお話しします」チャンネル管理人(桑島砂鉄〈サテツ〉)
上映時間:117分
あらすじ
<以下、公式サイトより引用>
かつて一流商社の営業マンだった桐山(菊池風磨)は、友人に裏切られ、借金を抱え、以来、人と深い関わりを持たず、ビルの警備員として暮らしている。しかし、ビル内に事務所を構える、不思議な雰囲気の男・鈴木(大森元貴)の出現で、桐山の人生は再び動き出す。人懐っこく話しかけてくる鈴木を始めこそ煙たく思っていたものの、荒み切った桐山に多くを聞かず、受け入れてくれる姿勢に、桐山もいつしか心を許していた。事件以来三年ぶりにできた友人だった。
そんなある日、鈴木が桐山に一つの提案をする。それは、世間を騒がす暴露チャンネルで桐山自身の身に起きた事件の真相を語ることだった。バーチャル生配信暴露チャンネル【#真相をお話しします】、それはランダムに選択された視聴者が匿名で“有名人のゴシップ” “殺人事件の報道されていない真相”などとっておきの暴露話を披露し、そのたびに多額の投げ銭が投じられる前代未聞のチャンネル。
「投げ銭なんかじゃんじゃんきますよ。 桐山さんの話、すごいから。そしたら桐山さん、大金持ちじゃないですか。」思いもよらぬ提案に舞い上がる桐山だったが、勇気を出して一歩を踏み出すことに。
「これは三年前、僕の身に起こった本当の話です。」
殺人がらみの壮絶な物語に観衆は過去最大の盛り上がりを見せ、一瞬にして、100万、200万と投げ銭が積みあがっていく。遂に借金地獄から救われた桐山は鈴木への感謝の気持ちでいっぱいになったのだった。
「次のスピーカーは僕です」
隣から聞こえた大きな声とともに、警備室で不敵な笑みを浮かべる鈴木の顔が画面いっぱいに映し出される。
唖然とする桐山を横目に鈴木が語る、すべてを覆す「真相」とは――。
評価
映画好きの方なら分かってくれると思うんですが、あえて「守備範囲外の映画を観たい!!」と思う時ってあるじゃないですか?
それでチョイスしたこの作品、筋トレしながら毎日30分づつ、最後まで観ました!観られました!しっかり自分の守備範囲外でした!
あの、disってるわけじゃないですよ?!
単に自分にとっては意味ないだろうなと思って見始めたら、案の定意味がなくてすごく良かった!ということです。そもそも50代のババアを感動させるために作られた映画じゃねえでしょうし。それでも最後まで観られたのは、ミステリーとして面白かったからだと思います。
それから1998年に観た映画「トゥルーマン・ショー」を思い出したりしたので、以下そちらに絡めて感想です。ネタバレはちょいありますが、最後はバラしません!
感想
公式サイトにしっかりストーリーが書かれているんですね。原作はかなりヒットしたのだそうです。タイトルにもなっている「真相をお話します」とは動画配信チャンネルの名前。
視聴者が匿名で“有名人のゴシップ”“殺人事件の報道されていない真相”などの暴露話を披露する番組です。
そのため映画はオムニバス方式で、3つの「暴露話」が並ぶ。映画なんで当たり前ですが、その話は映像化されています。どれも意表をつく物語で面白いです。
しかし映画の中でこのチャンネルを観ている人たちは、「語りを聞いている」だけのようなんですよ。これ、語り手が上手じゃないと成立しないんじゃないか…?構成作家はついているのか…?などとどうでも良いことに引っかかってしまいました。
んでその後、そもそものこのチャンネルの「真相」とは…?という話になっていく。
実はこの番組のMCであるサテツと、警備室に遊びに来ている鈴木(あらすじを参照して下さい)は、子供の頃、親や周囲の人間に動画を隠し撮りされてYouTubeに挙げられていたのです。子育てほのぼの動画ではありましたが、いい気分にはなりませんよね。それが発端になってとある事件が起き、二人は動画を撮った人間も、そして隠し撮りと分かっていながら楽しんでいた視聴者たちのことも恨んでいるのです。
さて、ここで思い出したのが1998年ジム・キャリー主演の「トゥルーマン・ショー」という作品。離島に住むトゥルーマンは一度も島の外に出たことがない。生まれた瞬間からリアリティーショーの主人公にされ、全人生がテレビで放映されていたのです。周囲の人はすべて役者、彼の世界は巨大なドーム型のセットです。そしてラスト、違和感を感じた彼は小舟で海に漕ぎ出しセットの書き割りにぶつかってしまう。
全てはTVのための見せ物だと知ったわけですが、それでも「自分の人生は本物だ」と結論づけます。なぜなら関わった人々と愛し愛された気持ちは本当だし、何億人もの視聴者に愛されていたことを知ったからです。
…というこの作品から27年。どうやら世の中は真逆になったようで。
「真相をお話します」の場合、親はお金のために子供を晒し物にしています。大事なのは、それを視聴者が知っているということ。親が金で子供を売っていることを知った上でエンタメとして楽しんでいるのです。
「トゥルーマン・ショー」だって大手テレビ局はお金のためにトゥルーマンを晒しているのですが、お金の前に娯楽性とか公共性という建前がある。デカいお金を動かすためにはそういう建前が必要だからね。
動画コンテンツが大企業のビッグビジネスから個人のスモールビジネスに移ったために起きた変化です。これからAIの発達でどの業界でも同じようなことが起きるんだろうなあ…。
今の社会は建前というクッションがなく、個々の欲望がぶつかり合っているようなもの。そりゃあ、視聴者のみなさん応援してくれてありがとう!なんて気分にはならないでしょう。
さて今作のほうは、お話は強引だし、終わり方もどうなんだ?とは思いますが言いたいことはちゃんと伝わってきました。視聴者の体験談オムニバスは面白かったし。
あと、ミセスの大森元貴氏。全然悪くないんだけど、役者の顔をしていないな〜と思いました。何でだろね?歌と芝居じゃ表情筋の使い方が違うからかね?こんなところも新しい発見でした。
「#真相をお話しします」はアマプラで観られます〜。
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「トゥルーマン・ショー」もアマプラでどうぞ。世界的にヒットした感動コメディです。
原作本、本屋さんで平積みになっていました。とはいえコミックスの方が読みやすいんじゃないかな〜と思います。



