
基本情報
公開年:2026年
監督:デヴィッド・フランケル
脚本:アライン・ブロッシュ・マッケンナ
キャスト メリル・ストリープ (ミランダ・プリーストリー) アン・ハサウェイ (アンドレア(アンディ)・サックス) エミリー・ブラント (エミリー・チャールトン) スタンリー・トゥッチ (ナイジェル・キプリング)
上映時間:119分
あらすじ
<以下公式サイトより引用>
時代を席巻した“働く女性のバイブル”が、華やかにアップグレード!
トップファッション誌「ランウェイ」の“悪魔”のような編集長ミランダと、彼女の元アシスタント・アンディ。
別々の道で成長を重ねたふたりが、雑誌存続の危機に再びタッグを組むとき、ファッション業界に大旋風が巻き起こる──。
明日へのモチベーションをあげてくれる、映画という名のプレミアが、幕を開ける。
評価
前作同様にスタイリッシュでお洒落!性格の悪いミランダのセリフがいちいち笑えてとっても面白かったです!大満足!!
が、しかし。
いつものイオンシネマ、ゴールデンウィークとあってか珍しくお客さんでいっぱいだったわりに笑い声が一切しませんでした。ワタシは何度か声出して笑いそうになったのに。もしかして20年前の前作と当時のファッション誌文化を知らないと面白くないのでは…?!と不安になりました。10代が観ても何のこっちゃ?なのかも…。
転じてモードの歴史と今後について考え込んでしまいました。意外にも考えさせられる映画だったのです。
そんなわけで以下、映画の感想というより観たあとに考えた事のまとめ。ネタバレなし!
感想
監督と脚本が前作と同じ人。アンディ、ミランダ、エミリー、ナイジェルという主要キャストもそのままです。嬉しい!
あれから20年。ファッション界も出版界も時代と共に変貌しました。冒頭、ミランダ(メリル・ストリープ)の炎上というエピソードから始まります。雑誌「ランウェイ」が、労働者を搾取しているブランドを評価したからです。ランウェイとミランダの危機を救うべく送り込まれたのがジャーナリストとして活躍していたアンディ(アン・ハサウェイ)。
時代設定は撮影当時の2025年。しかしAIにほぼ触れていないことから早くも古い感じもします。時代のスピード、恐ろしい…!
前作はアンディが着ていたセルリアンブルーのニットについて、ミランダが語るセリフが非常に印象的でした。ファッション誌を下に見ていたアンディに対し、なぜあなたがその色のニットを持っているのかを滔々と説明、「我々は文化を作っている。底辺のアンタにはわからないでしょうけど」みたいなことを言うのです。
今作でそれに近い意味合いの話をするのはエミリー。なんと彼女はディオールで働いているのです。この20年でディオールは「庶民的なブランド」になった。エミリーはその戦略について話し、「今やディオールは主婦でも買える。皆が美しいものを持てるのは良いことよ。」と言います。
…ふむ。
このセリフにこれからのファッション、そして人類の行く末まで考えてしまいました。
美しいデザインは値段に関係なく美しい。その美しいものを誰もが買えるのはそりゃあ良いことです。開かれたモード。格差のない社会。正しいことです。
でもそれ、面白いか?
ここ30〜20年のモードは分かりませんが、近代のファッション史とはいわば「逆張り」の歴史だったはず。女性服の常識だったコルセットを取っ払ったシャネル、川久保玲やヨージ・ヤマモトは黒や破れた布という醜いものを美に変えました。価値観をひっくり返す。パンクです。
面白いってこういうことだし、モードとは「面白いもの」のはずだった。正しいかそうでないかが判断基準になる世界ではないのです。
そしてこの考えはファッションに限ったことではないのではないでしょうか。
衣食足りて礼節を知った人々が次に望むことは「正しさ」ではなく「面白さ」です。この性質がある限り残念ながら戦争も格差も、そしてファッションという無駄な消費もなくならない。
映画は、前時代の遺物となっても生き続けるランウェイとミランダ…というシーンで幕を閉じますが、もしも3が作られるとしたら、その時はまた世界の中心にいるのではないでしょうか?
「正しさ」ばかりを基準とした世界に、人間が耐えられるとは思えないからです。
ネタバレになるので言いませんが、ラストシークエンスのアンディの衣装は前作ファンには堪りません。もしかしたら彼女の服が未来のモードのヒントになっているのかも?!これから観る方はご注目を!あ、1を観てからの鑑賞をお勧めします。
それからもう一つ。
アンディとミランダの関係性が変わらないのがとても良いと思いました。カリスマがカリスマでいられる時期って短いけれど、ミランダは不断の努力によって永遠のカリスマたり得ています。40代になってもこういう先輩と共に働けるのは素直に羨ましい。口は悪いけどね〜。
プラダを着た悪魔2、公式サイト貼っておきますね〜。前作が好きな方には絶対面白いと思うよ!
前作「プラダを着た悪魔」を観かえすならアマプラでどうぞ!
