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【変な家】評価と感想(ちょいネタバレあり)!/Jホラーへのオマージュが詰まった「変な映画」

 

不穏度

45(100を満点として)

ちょ…思ってたより怖いんですけど!!

基本情報

公開年:2024年

監督:石川淳一

脚本:丑尾健太郎

キャスト:間宮祥太朗(雨男)佐藤二朗(栗原)川栄李奈(宮江柚希)瀧本美織(片淵綾乃)

上映時間:110分

あらすじ

<以下公式サイトから引用>

“雨男”の名前で活動するオカルト専門の動画クリエイター・雨宮は、マネージャーから引越し予定の一軒家の間取りが“変”だと相談を受ける。そこで雨宮は、自身のオカルトネタの提供者であるミステリー愛好家の変人設計士・栗原に、この間取りの不可解な点について意見を聞いてみることに…。次々と浮かび上がる奇妙な“違和感”に、栗原はある恐ろしい仮説を導き出す…。 そんな矢先、ある死体遺棄事件が世間を騒がせる。その現場はなんとあの【変な家】のすぐ側だった。事件と家との関連性を疑った雨宮は、一連の疑惑を動画にして投稿することに。すると、動画を見た宮江柚希なる人物から、この家に心当たりがあるという連絡が入る。 柚希と合流したことで、さらに浮上する数々の謎。そして新たな間取り図。やがて二人は、事件の深部へと誘われていく―。 紐解かれていく間取りの謎の先に、浮かび上がる衝撃の真実とは―。

評価

雨穴さんの「変な家」はYouTubeで観たことがあります。新しい手法のミステリーで、とても面白いと思いましたよ。それが人気を呼び書籍になり、漫画になり、そして映画化。公開当時「変な家は変な映画で面白い」と口コミで広がりロングランになっていたはず。このたびアマプラに来ていたので(と言ってもレンタル料かかります!)早速観てみたら、おいおい、どこに着地すんねん…というカッとんだ展開で面白かった!そして想像以上にホラーでした。なんの心構えもなくリビングに寝転がって観はじめたのですが、途中で怖くなって猫抱いてしまいましたよ…。

では以下、ざっくり感想です。

感想

原作である雨穴さんの動画はこんなふう。

一枚の間取り図がある。よくよく見るととても妙な間取りだ。ミステリー好きの知り合いの設計士に電話で疑問をぶつける。設計士はどうしてこんな妙な間取りになったかを推理。その結果が怖い。けれどあくまで「想像」で終わる。

…といったもの。いわば「間取り推測ミステリー」です。

映画は、オカルト系動画配信者・雨男(雨穴さんがモデル)が主人公。動画では電話越しに声だけの出演だった設計士・栗原も登場します(佐藤二朗)。一枚の間取り図からお話が始まるのは同じですが、かなり大胆に脚色している。「奇妙な家」を巡るミステリーからホラーに移り、最終的には横溝正史的世界になります。

監督と脚本家はどちらもホラー畑の人ではありません。そのせいか、随所にJホラーへのオマージュが感じられるのがまた面白い。

特におおお〜っと思ったのが、薄暗い雨男の部屋で、なんでもないシーンなんですが、後ろにぼんやりと赤い服が映る。雨男のアウターがかかっているだけなんですが、薄気味悪い。Jホラーでは赤い服と言えば、女の幽霊なんですよね。それを連想させるのです。実際その後、部屋に幽霊みたいな女出るし。

さて、その後色々あって「変な間取りの家」は、とある地方の一族の伝統儀式と関係があることがわかる。

その一族の長が石坂浩二。犬神家らへんへのオマージュでしょう。ついでにジェイソンみたいなババアも出てきます。

最後、一行は命からがらその儀式から逃れバンに乗って山を降ってくる。車中でのシーンには黒沢清でお馴染みの、違和感のあるスクリーン・プロセスを使っているように見えました。

と、Jホラーあるあるも入れつつ、ねっとり高湿度のJホラーとは異なる斜め上の場所に観客を連れて行ってくれる。馬鹿馬鹿しさや安っぽさもホラーとなるとなぜか許せます。やりすぎな佐藤二朗も面白い。この作品がヒットしたの、おそらく配給の東宝が一番びっくりしているのでは?と思いますが、ヒットするには理由があるんですよね。

怖い・先が読めない・楽しい・笑える・かっこいい(間宮くんが)…と、いろんな要素をぶち込んであえて「変な映画」にしたことが良かったんだろうな〜って思いました。

「変な家」はアマプラで観られます〜。

映画版 変な家

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