映画ごときで人生は変わらない

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【燃ゆる女の肖像】感想と制作秘話(ネタバレほぼなし)


燃ゆる女の肖像 [Blu-ray]

基本情報

公開年:2020年

監督&脚本:セリーヌ・シアマ

キャスト:ノエミ・メルラン(マリアンヌ) アデル・エネル(エロイーズ) ルアナ・バイラミ(ソフィ)

上映時間:121分

あらすじ

<以下、公式サイトより引用>

画家のマリアンヌはブルターニュの貴婦人から、娘のエロイーズの見合いのための肖像画を頼まれる。だが、エロイーズ自身は結婚を拒んでいた。身分を隠して近づき、孤島の屋敷で密かに肖像画を完成させたマリアンヌは、真実を知ったエロイーズから絵の出来栄えを否定される。描き直すと決めたマリアンヌに、意外にもモデルになると申し出るエロイーズ。キャンバスをはさんで見つめ合い、美しい島を共に散策し、音楽や文学について語り合ううちに、恋におちる二人。約束の5日後、肖像画はあと一筆で完成となるが、それは別れを意味していた──。

ブログを始めて良かったことの一つは、自分の好きなタイプの映画がわかったことです。単純計算してもこれまで2000本は観ているというのに今まで気づかなかったとは!文章化するのって大事ですね〜ホント。さて、ワタシの好きな映画はズバリ「セリフの少ない映画」。いや、濱口竜介作品みたいに多くても好きな映画もありますけどね。ただ「映像で説明できることをセリフで言わせる」みたいなのは論外だな、と。そしてこの作品「燃ゆる女の肖像」セリフ少ないです、ハイ。

感想

目線だけで全てがわかる

では少ないセリフでどうやって物語を展開させているのか?目線です。ストーリーの骨子が「恋に落ちる」というものなのでそりゃあ言葉はいりません。それでも恋愛の中には「恋に落ちた瞬間」「駆け引き」「互いに抱く不安感」など様々な要素がありますがそれらをすべて目線で表現しています。何か特殊な撮影方法を使っているんじゃないか?と思うほどの引き込まれ方で、撮影監督を調べましたらクレア・マトンという方。7つの映画賞で撮影賞を受賞している大ベテランだそうな。タイトルの「燃ゆる女」というのは島の祭りの時にエロイーズのドレスに炎がうつってしまうシーンですが、夕闇、紺色のドレス、オレンジ色の炎、エロイーズの瞳、どれも美しく写されていて本当に一枚の絵のようでした。

制作秘話

カンヌの「クィア・パルム」とは?

制作秘話として公式サイトにも載っていましたが、監督セリーヌ・シアマとエロイーズ役のアデル・エネルは元パートナー同士。別れた後に「あなたに新境地を」と監督が当て書きをして生まれたのがあの魅力的なエロイーズのキャラクターなのだとか。そんなことも考慮されているのかは不明ですが、同作は女性監督作品として始めてカンヌ映画祭のクィア・パルム賞を受賞(2019)しました。クィア・パルム賞というのは2010年に創設されたLGBTやクィアをテーマにした映画に与えられるカンヌの独立賞だそうな。過去、有名作品だと「キャロル」(2015/ケイト・ブランシェット&ルーニー・マーラー)が受賞しています。こういう賞がなくなる日が本当の偏見や差別のない世界なんでしょうね。クィア関係なく「燃ゆる女の肖像」は素晴らしい映画です。

人生変わった度

★★★★★

男女だろうが女女だろうが恋は苦く美しい

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燃ゆる女の肖像(字幕版)