映画ごときで人生は変わらない

映画大好き中年主婦KYOROKOの感想と考察が入り混じるレビュー。うっすらネタバレあり。週1〜2回更新中!

【雨に唄えば】解説と感想/誰もが笑えてちょっと泣ける大傑作ミュージカル!

 

 

  基本情報

公開年:1952年

監督:ジーン・ケリー/スタイリー・ドーネン

キャスト:ドン/ジーン・ケリー キャシー/デビー・レイノルズ コズモー/ドナルド・オコーナー

上映時間:103分

 あらすじ

1920年代のハリウッド。サイレント映画の時代、人気スターのドンとリナはいくつもの作品に出演する名コンビだった。ドンはコーラスガールのキャシーと恋に落ちる。が、嫉妬したリナの手によってキャシーは姿を消してしまう。その頃映画はサイレントからトーキーへ。ドンとリナもトーキー映画に出演するがリナの悪声が大不評。そこでキャシーが吹き替えを務めることになり…。

 

デイミアン・チャゼル監督の話題作「バビロン」、すみません観ていません。実はチャゼル監督作品にさほど魅力を感じていなくてですね…。観てないのに言うのもなんですが、あらすじ聞いて思いました。それ、「雨に唄えば」ですよね?

サイレントからトーキーへ移る時代。沈む俳優、浮上する俳優、パーティーの日々、豪華絢爛なスタジオ…。「ララランド」も「雨に唄えば」へのオマージュが散りばめられていましたが、やっぱりそうきたかと。

さて、「雨に唄えば」は「50周年記念スペシャル・エディション」DVDを持っているほど好きなのですが、そんなワタシにもミュージカルを受け付けない時代がありました。なぜ急に歌い踊り出すのか?観ているこっちが恥ずかしいっちゅうねん、と。でも年齢を重ねた今ならわかります。感情がそれほどまでに昂っているのです。若い頃は感情を人に悟られるのが恥ずかしかったわけですが、それは間違いでした。溢れ出る感情の波を歌と踊りで身体いっぱいに表現してこその人生ですよ!!

ではこの「50周年記念版スペシャル・エディション」に収められているドキュメンタリーを参照しつつ、見どころ3つを解説します〜。

見どころ3つ

ストーリーが面白い!

「雨に唄えば」が制作された1950年代はMGMミュージカルと呼ばれる、ライオンがガオ〜っていうロゴでお馴染みのMGMが制作したミュージカル映画が最後の花を咲かせる時代です。

年代別に代表作を並べてみると…

1939年 オズの魔法使い(ジュディ・ガーランドが一躍スターに!)

1948年 イースター・パレード(フレッド・アステアとジュディ・ガーランドが共演)

1949年 躍る大紐育(イカした邦題!シナトラが歌い踊ります)

1951年 巴里のアメリカ人(絵画をダンスで表現した意欲作)

1953年 バンド・ワゴン(ヒロイン、シド・チャリシーの足の長さに驚愕!)

ね、すごいでしょ。「雨に唄えば」は1952年の公開です。

もちろんこれはほんの一部。他にもダンスシーンが素晴らしい作品、印象的なシーンが脳裏に浮かぶ作品はたくさんありますが、いかんせん「ハナシがつまらん」のが多くて、最後まで観られんのですよ。

「雨に唄えば」の傑出しているところは歌とダンスが素晴らしいのはもちろん、シンプルながらもちゃんと笑えて感動できる「ストーリー」の良さにあります。

なんでも、当時莫大な力を持った製作者、アーサー・フリードが、自身が1920年代に作った歌(アーサーは作詞家だった)を使ってミュージカルを作れ、と脚本家に無茶振りをしたのがきっかけ。それで、「じゃあ、時代を1920年代にするかあ」「ハリウッドを舞台にすれば自分たちが知っている世界だから早く書けるよね」「サイレントからトーキーに変わった時代だからドラマもあるよね」ってな感じで進んだのだとか。

撮影が始まると、いろんな人たちが「親父に聞いたんだけどトーキーが始まったばかりの頃はこんなことがあったらしいよ」という生きたエピソードを語りにきたのだとか。いいですね、こういうの。

魅力的なキャストたち

本作の主役、ジーン・ケリーと、「バンド・ワゴン」などが代表作のフレッド・アステアはMGMミュージカルの双璧と言われるスターです。ヨーロッパ風の優雅で上品なダンスのアステアに対し、ジーン・ケリーのダンスはどこまでもハッピーで力強い体育会系。アメリカ人が理想とするアメリカ人に見えます。そのジーン・ケリーのダンスが素晴らしいのはもちろん、友人のコズモーを演じるドナルド・オコーナーのダンスがまたこれすごい。公式でないのでリンクは控えますが、気になる方は「雨に唄えば オコーナー ダンス」で動画検索すると神ダンスが出てくるとかこないとか。

また、キャシー役のデビー・レイノルズは当時18歳。15歳でデビューし「歌える女優」だったもののダンスは初挑戦。わずか3ヶ月のレッスンで仕上げたのだそう。も、ものが違いますな…。

デビー本人も「私が選ばれたのはキャシーそのものだったからよ」と言っていますが、まさに「大スターのドンと共演するキャシー=大スタージーン・ケリーと共演する新人」。緊張している感じが伝わってきて、共感してしまいます。素晴らしいキャスティング!

広すぎるスタジオ

本作でもっとも有名なのは雨の中ジーン・ケリーが踊るシーンです。こういうのって、だいたいが「あの有名なシーン以上のシーンは出てこない」って思いがちですが、なんのなんの南野陽子(古い〜)もっとすごいシーンが出てきます。スタジオの広さと当時のハリウッドのダイナミックさを感じるダンスシーン、文章では説明し難いので、ぜひ観て欲しいです。DVDの特典映像ではMGMスタジオを空撮したシーンが入っていましたが、ディズニーランドかよ…って感じでしたわ。

人生変わった度

★★★★

感情は思いっきり出そう。人間だもの。

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